この記事は
の続きです。
転院を希望して、入院先の院長、入院当事者の父に責められてしまった私は、地元の総合病院に行きました。
当日は、総合病院の受付時間が過ぎていて、急患用の受付応対の職員の方がいらっしゃるだけで、閑散としていました。
総合病院の整形外科は、主治医の紹介状がなければ、診察もしてもらえません。
どうしたものか…と受付窓口前をうろうろしていたところ、受付の女性が声をかけてくださいました。
私は正直に、いきさつを説明しました。
受付当事者の立場になって考えると、面倒くさい話だと思います。
でも、彼女は担当科に連絡をしてくださり、言いました。
「救急の新患として、来てくだされば、対応いたします」と。
四面楚歌な気分だった私にとって、それはまさに天の声でした。
さっそく父の入院している病院に戻りました。
戻ったとたん、再び院長から「いつ出ていく?早く出ていけ」と言われ「父からは「早く謝れ謝れ」と責め立てられます。
私は、「わかりました。先生、退院します」と頭を下げ荷物をまとめることにしました。
そして、タクシーの後部座席に父を寝かせて、総合病院へ連れて行くことにしました。
いざ、退院する、と告げ、タクシーを呼ぶと看護師さんは「これで、転院するのですか。大丈夫ですか」と不安げな表情です。
その時の私の心の声
「しかたないだろう!私は免許ないし、出ていけと責め立てているのは、院長だし」
父には、「多少、移動中に痛みが出るかもしれない。我慢してね」と伝えました。普通、ここまできたら返事は「うん」とか「任せる」って言うと思うじゃないですか。そこが大事でしょ。ここまできたらさ。
でも父は一言「ばかやろう」と罵声を浴びせてきました。事情の知らない傍から見たら「鬼娘が、父を無理に転院させている図」ですよ。(遠い目)
まぁ、父に感謝の言葉は期待するのは無駄。亡くなる間際も「私になにかいうことはある?」と尋ねたら「ない」と言い切った男です。
タクシーの運転手さんに心づけを渡して、手伝ってもらい、父を後部座席に乗せました。母は座らず、足もとに屈み、私は助手席へ…。
いざ、出発するという時、院長先生から、診察室に呼びつけられました。
院長先生は、転院に必要な書類をまとめて、渡してくださいました。
私は、「ありがとうございます」と言うのが精一杯でしたが、院長は「ここでいうのはお礼じゃない。ご迷惑をおかけしました、だろ!」と吐き捨てるように言いました。確かにそうです。院長先生。ごめんなさい。
そうして、父は、総合病院に移り、手術しました。
次は最終です。